2020年4月24日
「新型コロナウイルス感染症に伴う教区の対応」について
カトリック長崎大司教区
大司教 髙見三明
4月7日夕方、政府は7都府県に対して「緊急事態宣言」を発表し、16日には全国にその宣言を拡大いたしました。長崎県でも感染者が相次ぎ、24日現在100人を超えたと発表され、感染拡大への警戒感が一気に高まっています。
長崎教区では23日、臨時顧問会を開き、今後の教区の対応について話し合いました。その結果次のような結論に達しましたので、お知らせします。
Ⅰ. 政府による「緊急事態宣言」が解除されるまで現状のまま
1.主日および週日の公開ミサ(会衆を伴う)の挙行を中止してください。すなわち、司祭は会衆なしのミサをささげてください。
ただし、司祭は、主日および平日のミサの時間をすべての信者に知らせ、彼らの思いを大切に霊的一致のうちに、心を込めて典礼祭儀を行ってください。
信者の皆さんは、感染防止のために求められた対応を神のみ旨として受けとめ、それぞれの住まいで、司祭と心を合わせて、「聖書と典礼」を用いて祈りと聖書朗読を行い、ロザリオをささげ、また司教協議会認可の「新型コロナウイルス感染症に苦しむ世界のための祈り」を加えてください。そのほかに、たとえば愛のわざを行うようこころがけてください。
2.同期間中に限り、長崎教区のすべての信徒に「主日のミサ」に参加する義務を免除いたします
3.司祭は、修道院・志願院・施設などに出向いてミサをささげることも中止してください。
修道者・志願者・施設の方々も、それぞれの聖堂で、司祭と心を合わせて、「聖書と典礼」を用いて祈りと聖書朗読を行い、ロザリオをささげ、司教協議会認可の「新型コロナウイルスの感染に苦しむ世界のための祈り」を加えてください。
4.葬儀・結婚式について
様々な感染経路の中に、葬儀参列による感染者が出ています。ミサあるいは式を行うにあたっては、特に、参加者を身内の者に限定するなど少な目にすること、手指を石けんで丁寧に洗浄あるいは消毒液により消毒すること、そして「3つの密」(密閉・密集・密接)を避けるよう最大限の注意を払ってください。
なお、石けんを使って手指を洗いながら、「主の祈り」あるいは「アヴェ・マリアの祈り」を唱えることもできます(韓国の教会で推奨されている「カトリック的手洗い」です)。
また、聖歌にも気をつけて、できるだけ唱えることをお勧めします。
5.「ロザリオの月」について
5月はロザリオの月です。教会に集まってロザリオを唱える習慣がある小教区ではその集いを中止し、各家庭で行うようにしてください。
Ⅱ.教区・地区行事の中止・縮小のお知らせ
状況を鑑みて、5月までの教区・地区行事に関して、5月10日井持浦ルルド祭、5月17日雲仙殉教祭は中止とし、5月31日教区評議会総会は縮小してテレビ会議といたします。
それ以降の教区・地区行事については様子を見ながら決定いたします。
皆様方には大変ご迷惑とご不便をおかけしますが、新型コロナウイルス感染拡大を食い止めるためにやむを得ない対応としてご理解をいただきたいと思います。
このように辛く不自由な状況の中で、わたしたちはキリストのご受難とご死去を思い起こし、ご復活を祝いました。今後もそれぞれ自分の信仰を見つめ直し、復活されたキリストが、辛い思いをしているわたしたちだけでなく世界中の兄弟姉妹たちと共におられることを確信し、わたしたちの信仰をさらに深め、愛を豊かにしてくださるよう祈りましょう。
以上